劣化した木製ドアの交換でラッチや玄関ドアの破損が解消されました

ドアが老朽化し、ラッチが故障してうまく閉まらない状態でした。ドアは木製のため経年劣化による破損もありました。
洋風でグリーンのオシャレな両袖タイプの開き戸でしたが、経年により木製ドアの表面は劣化し、色落ちが見られます。お客様のお宅の場合、玄関ドアに対して日当たりがかなり当たる位置にあるため、木製ドアの劣化は顕著に表れてしまいます。こうなってくると再塗装も難しくなります。こういった日当たりが良い場所は、風雨の当たりやすい場所の木製ドアは、年数の経過とともに傷みが出てきてしまいます。場合によってはシロアリに食われてしまうこともありますので、木製ドアの劣化が見られた場合は早めのリフォームがおすすめです。
建て付けも悪くなっている状態で、ドアが閉まりづらい上に、ラッチの故障によってドアが固定されない状態でした。建付けは蝶番部分に問題があって起こるケースが多く、蝶番を止めるネジが緩んでいる状態でした。こちらは正常な角度でドアを固定し、蝶番のネジを締め直すことで建付けの悪さを解消できそうでしたが、ラッチの不具合は基礎の木製部分に腐食が見られたため、新しいものを取り付けることは難しく、玄関ドア自体を交換するしかない状態でした。
通常、カバー工法は既存の枠を残してその上から新しい枠を取り付ける工事になりますが、今回は下枠部分が破損している為、既存の下枠のみは撤去してコンクリートを詰め直す工事をせざるを得ません。下枠を撤去することによりカバー工法工事特有の「段差」が生じることがなくなりますので、段差をつけたくないお宅はこちらのお宅のように下枠を撤去した工事をご希望されます。その場合は下枠コンクリート部分の左官工事も行いますので、通常より少しだけお時間をいただくことになります。
今回のお宅の場合はラッチの故障前に基礎の木材が先に腐食していると考えられます。そもそもラッチとは何でしょうか。ラッチとは「掛け金」という意味の英単語で、玄関ドアにおいて「留め金」を意味し、ドアとドア枠を固定する役割を持ちます。ドアノブと連動してドアノブをひねることによりドアの中に引込みます。ドアを閉める時にはドア枠の「ラッチ受け」にラッチがはまり固定されます。
このラッチ部分はラッチ受けなどに日々ぶつかることになり、動作の多い部分なので非常に壊れやすい部品になります。開閉動作を繰り返しているうちにラッチとラッチ受けのかみ合わせが悪くなったり、ラッチに付いているバネが壊れてしまいます。
他にもラッチが出っぱなしで戻らなくなったり、逆に引込みぱなしで出てこなくなるケースもあります。そういった場合は内部に問題がある場合が多くご自身で直すのは難しくなってきますので、業者に相談をしましょう。
ラッチは日ごろのメンテナンスによりある程度劣化を防ぐことができます。
・埃が溜まらないように幹拭きをする
・動きが悪い場合はシリコンスプレーをさす
・留め具が緩んでいる場合はネジを締め直す
・日ごろの開閉動作を優しく行う
などです。ラッチは非常にデリケートで壊れやすいパーツなので、日ごろから意識して扱うようにしましょう。
前述したようにカバー工法にて工事を行います。通常の工事の流れは既存枠以外の玄関ドア本体も含めたパーツを撤去した後に、その内側に新しいカバーを付けていきますが、今回は下枠部分の左官工事が必要になるため、少々お時間がかかりました。とはいっても、工事開始から完工まで7時間半程のお時間でしたので、半日もかからず作業を終えることができました。
新しいドア枠を既存枠の内側に設置していきます。
新しいドアを設置し開閉テストを行います。
下枠部分を撤去していきます。細かい木片が沢山出てきますので飛び散って近隣にご迷惑をかけないよう迅速に清掃します。木片を撤去した後は左官作業によってコンクリートを埋めていきます。そして平らに慣らしていきます。
新しいドアクローザーも取り付けました。
既存の枠を覆うため、外カバーを付けていく作業です。この作業により古いドアの名残は完全に消えることになります。木目のある美しいデザインですね、木目を完全に再現しています。後一息で工事は完了です。
無事に既存の枠も隠れ、見た目も立派になりましたが、最後に大切な作業があります。それがこの「コーキング」作業です。この作業により外壁と外カバーの接する部分の隙間を埋めていきます。この作業により雨風や気密効果を最大限に活かすことができます。
綺麗な木目調の立派な玄関ドアです!YKK APのVRD E01というタイプの製品で、洋風の雰囲気を残しつつ、なおかつ木目の感じも踏襲したドアで違和感は全くありません。木目調のドアへのリフォームは木製の玄関ドアからの交換でも、高級感を保ちつつお家全体のイメージも保ちながらリフォームができますね。大きかったガラス部分も採光が取れる程度のものにし、防犯性もプライバシーも守られます。また、前回のドアは冬の寒さが厳しい物でしたが、今回は「断熱仕様」の玄関ドアをお選びいただいているのでそんな心配はなくなりました。ドアノブ部分もノブから大き目のハンドルに替えることで開閉もだいぶ楽になったと喜んでいただけました。鍵はカードキーもお選びいただいているので、ドアの開閉に関するストレスはだいぶ軽減されました。